2013年7月に読んだ本

もう9月も終わりそうなのですが。

進撃の巨人(1) (少年マガジンKC)

進撃の巨人(1) (少年マガジンKC)


話題作なので今さらながら読んでみる。んー、粗削りだがインパクトはある。ゴキブリのやつと似たところがあるかな。


経済大国インドネシア - 21世紀の成長条件 (中公新書)

経済大国インドネシア - 21世紀の成長条件 (中公新書)


インドネシアの経済・政治を、現地在住の長い研究者がコンパクトにまとめた本。
生産性の伸び悩み・農業人口の高止まり・都市と地方の格差、といった大国ゆえの悩み(中国に近い?)が気がかり。



少しずつ読むのだ。


内臓とこころ (河出文庫)

内臓とこころ (河出文庫)


保育園での講演を元にしている。ほとんど語ったままの形を本にしてあるようで、「はらわたの復権」とか、熱のこもった語りが講演の様子を髣髴とさせる。ただ、数十年を隔てて本を読むだけで接すると、伝わってくるものと、伝わってこないものとが、それぞれ自ずとあるだろう。


宇宙兄弟(21) (モーニングKC)

宇宙兄弟(21) (モーニングKC)


3Dプリンター登場。こういう近未来ものは、連載が長くなるとむずかしい所もあるね。


災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか (亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズ)

災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか (亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズ)


いろいろとこの100年くらいの災害の事例を挙げてくれるのだが、何を見ても「災害時にみられるコミュニティや連帯は素晴らしい。ひきかえ既成権力はクソ」という話に終始するばかりで、なにがエリート・パニックと利他的行動の分かれ目なのかの分析はない。
思うに、著者はカトリーナのときにニューオーリンズで起こった「エリート・パニック」、すなわち行政(FEMAとか)の機能不全やら人種差別的な「自警団」の行動やらに強い問題意識をもっているようで、それならそれでカトリーナに的を絞ったノンフィクションでも書けばよくって、無理に災害ユートピア全般に話を広げて本をムダに厚くしなくてもと思った。


地域を豊かにする働き方: 被災地復興から見えてきたこと (ちくまプリマー新書)

地域を豊かにする働き方: 被災地復興から見えてきたこと (ちくまプリマー新書)


個人的には首都圏での暮らしがほとんどで、職・住がセットになった「地域」という概念は実感が薄いのだよね。
ネットワーキングや人材育成の重要性など、ナルホドと思わせる話がちらほら。


サバイバル・マインド: 見失われた未来へ

サバイバル・マインド: 見失われた未来へ


下條先生がもっぱら語り手の対談。
テーマは以下のように多彩;他者が自己に先んじる、来歴、フロー、シェアード・リアリティ、蒸発する自発性、リバタリアンパターナリズム、泣くから悲しい、集団的な情動、大脳新皮質の暴走、ガルシア・エフェクト、ブラック・スワン、プリューガーの断頭ガエル、分散処理をする脳、etc・・・。
でも個々の話題の掘り下げがイマイチで、対談にした意義が見えづらい。


ぼおるぺん古事記 三: 海の巻

ぼおるぺん古事記 三: 海の巻


神代編完結。あとがきによると、予定を変えて人代編にも取り組むそうで楽しみ。


鯰絵――民俗的想像力の世界 (岩波文庫)

鯰絵――民俗的想像力の世界 (岩波文庫)


前々から興味があった本が文庫で再版された。豊富な事例を採録していて面白いが、江戸の庶民文化は飛び越えてしまって古事記の世界まで遡って構造主義的分析をするのには付いていけなかった。当時は、江戸の庶民生活に関する研究の蓄積がまだまだ不足していたそうだが。