2012年11月に読んだ本

ヒトはなぜ難産なのか――お産からみる人類進化 (岩波科学ライブラリー)

ヒトはなぜ難産なのか――お産からみる人類進化 (岩波科学ライブラリー)


こんなに難産なのはやっぱりヒトだけらしい。赤ちゃんはコークスクリューのように回転して、産道に頭を通すんだそうな。そりゃ大変だ。
しかし薄い割りに高いですね、岩波科学ライブラリーは。新書と比べてボリューム半分、値段2倍。図書館だから別に文句もないけれど。


中井久夫コレクション3 「思春期を考える」ことについて (ちくま学芸文庫)

中井久夫コレクション3 「思春期を考える」ことについて (ちくま学芸文庫)


1970年代後半から1980年代前半を中心とした文章が収められている。いろんなテーマのエッセイがあるのだが、病跡学のような遊びのあるテーマで中井久夫の魅力がもっとも発揮されると思う。忠臣蔵森鴎外(詩『沙羅の木』)にバートランド・ラッセルとくるのだから。


日本沈没 上 (カッパ・ノベルス)

日本沈没 上 (カッパ・ノベルス)


日本沈没 下 (カッパ・ノベルス)

日本沈没 下 (カッパ・ノベルス)


なかなかの力技だ。リアルに感じられるのは震災の記憶がまだ新しいためだけでもあるまい。


老いてゆくアジア―繁栄の構図が変わるとき (中公新書 1914)

老いてゆくアジア―繁栄の構図が変わるとき (中公新書 1914)


急ピッチで高齢化しつつあるアジア諸国。
中国や東南アジアでは、農村からの人口流入により都市がより人口ボーナスを享受しているが、そのしわ寄せが農村にたまっていると。たしかにバンコクを歩いていても高齢化しつつある気配は感じないからな。


ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)


ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)


3部作の第1部と思っていたら、シリーズ物の第1巻という感じだった。わりとオーソドックスなミステリでそこそこ面白かったが、次を読むか思案中。
この手のシリーズ物は、ある程度長く続くことで出てくる楽しみや味わいがあるものだが、作者急逝で3巻までになってしまったのは残念。


ヴェニスに死す (岩波文庫)

ヴェニスに死す (岩波文庫)


まさか「やおい」だったとは。なんと滑稽で哀れなアッシェンバッハよ。