2013年5月に読んだ本

100のモノが語る世界の歴史2: 帝国の興亡 (筑摩選書)

100のモノが語る世界の歴史2: 帝国の興亡 (筑摩選書)


シルククロード、インド洋、ヴァイキングたちの通商路など、世界各地での交流の跡を示すアイテムが多くなる。ただし新世界は別で、その孤立ぶりは際立つ。それでも似たようなレベルの工芸品を作っているのだから、人間社会のもつ基本的な可能性がなんとなく分かる。

仏教、キリスト教、イスラム教といった世界宗教がらみの品も目立つが、面白い考察が、、、

俗事に熱心に従事することによって得た莫大な物質的財産がなければ、富を手放し、世を捨てるようにわれわれを感化する記念建造物を立てられない


みなさん、さようなら (幻冬舎文庫)

みなさん、さようなら (幻冬舎文庫)


はじめは不条理小説かと思ったら、いつのまにか成長小説になっていた。団地育ちの一人としても懐かしく読めた。


皮膚感覚の不思議―「皮膚」と「心」の身体心理学 (ブルーバックス)

皮膚感覚の不思議―「皮膚」と「心」の身体心理学 (ブルーバックス)


皮膚感覚についての豆知識集のようなもの。


第六ポンプ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

第六ポンプ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)


バチガルピは短編のほうがイイね。暗い世界観が多いが、希望の要素も必ず入っているのが好き。SF的な発想に目新しさはなくても腕で読ませる職人的作家だと思う。


黒い本 (中公文庫)

黒い本 (中公文庫)


これは小説ではない。クソ長い散文詩だ。

アレクサンドリア」が素晴らしかったのでこちらも読んでみた。だが、あの作品さえ「読みづらいなあ」と思っていたのに、こちらの取っ付きにくさと来た日にはその比でない。「アレクサンドリア」にはちゃんとストーリーがあった。例えれば、生の風味はあるもののドレッシングがかかっていたり表面を炙ったりと、食べられるように料理はなされていた。この『黒い本』は食材そのまま生で食えと言われたみたい。しかも生肉。ちょっとツライ。


テラフォーマーズ 1 (ヤングジャンプコミックス)

テラフォーマーズ 1 (ヤングジャンプコミックス)


やや作りは雑だけれど面白い。古典的SFみたいな感覚と、「黒い」ユーモアが魅力か。