2013年2月に読んだ本

家族の深淵

家族の深淵


中井久夫のエッセイ集のなかでも脂が乗っている。特に、けっこう自分の体験に踏み込んで語った冒頭2編。




中里介山の『大菩薩峠』に着手。青空文庫バンザイ、電子書籍バンザイ。


タンパク質の一生―生命活動の舞台裏 (岩波新書)

タンパク質の一生―生命活動の舞台裏 (岩波新書)


DNAの指図でアミノ酸が一直線にならべられた後の、タンパク質の折りたたみ、移動、分解といった過程に重点を置いて解説。まさにミクロコスモス。


鞆ノ津茶会記 (講談社文芸文庫)

鞆ノ津茶会記 (講談社文芸文庫)


架空の茶会記録という形式をとった小説(?)。作者晩年の作品だが、実験的ですらあり、なおかつコクがある。

茶会と称するものの、肴や酒が出てくるので現代で言えば飲み会か。同じ話が少しずつ変奏されながら何回も繰り返される。飲み会の場だから当たり前だ。豊臣秀吉を軸に時代が大きく変わる時期を、一地方で隠棲したりしている武士たちの口を借りて語っていく。