『ブランカニエベス』 サイレント侮るべからず

久しぶりに劇場で映画を見たよ。見たのは年末だったけれどよい映画だったし記録しておこう。

きっかけは毎日新聞日曜版の映画評で珍しくべた褒めしていたこと。いや期待通りであった。サイレント映画なんだが、役者の表情・身振りやら、音楽やらで、むしろ伝わりすぎるくらいにストーリーが伝わってきた。主人公がはじめて闘牛場に立つシーンなんか鳥肌が立ったくらい。

タイトルのとおり「白雪姫」をベースにご当地スペインの闘牛を絡めた、まあ貴種流離譚といったところか。両親を失っているという設定といい、ラストのえもいわれぬ後味といい、同じくスペインの『パンズ・ラビリンス』を強烈に連想した。スペインってやっぱりヨーロッパの主要国とはまた違ったテイストを持っているのか。

どうでもいい話だが、イジワル継母(これもいい演技)が久本雅美に見えてしょうがない。